15年間探していたバラを見つけたかもしれません
小学生の頃
実家の庭の水道栓の脇にバラが植わっていました。
小学生だったので
特に気に留めるわけでもなかったのですが
咲くと白に近い淡いピンク色の花が咲き
とてもやさしい香りがあたり一面
包んでくれていたのを覚えています。
春や秋に咲くと朝
母親が剪定して花束にしてくれるので
恥ずかしがりながらも小学校に持っていくと
先生はとても喜んでくれましたね。
家のバラが
教室の花瓶に生けられて
教室中をやさしい香りが包む数日間。
なんだかちょっと
誇らしいような
そんな日々でした。
そのうち中学、高校と成長するにつれて
バラを気に留めることもなくなり
15年ほど前に実家を建て替える際には
移植に失敗して残念ながら枯らせてしまいました。
枯らせてしまってから
ああ
自分はあのバラが大好きだったんだな
と気付いたのですが
大抵、気付いた時には時すでに遅いもの。
その後は罪悪感からなのか
せめて同じバラを探して植えようと
園芸店や京成バラ園を探したり
ネットで検索しましたが
見つけることができませんでした。
名前がわからない
色と香りと花の形の不確かな記憶だけでは
検索して見つけだすには
そう
世界には
バラの種類があまりにも多すぎました。
その後も時々思い出すたびに検索しましたが
見つかりません。
そうして
バラのことを忘れていた昨年
建物調査に伺った茂原のお宅の庭に
素敵なバラがたくさん植えられているのを見つけました。
お施主様に聞いたところ
ご自分の趣味で育てていて
バラについていろいろとお詳しい。
それならばと
探しているバラの話をしたところ
検索して見つけるための
とても重要ないくつかのアドバイスをいただきました。
なるほどですね。
バラには
そういう分類がされているんですね。
帰ってすぐにそれらをもとに
半日ほど検索し続けたところ
どうやらそれらしきバラにたどり着くことができました。
あれだけ探しても見つからなかったのに
バラ園のプロに聞いても見つけられなかったのに
です。
名前は NEW DAWN。
新しい夜明け、と名付けられた1930年に作出されたバラです。
調べたところ
どうやらバラの殿堂に入っているような
比較的有名なバラの様です。
見つかってみればそんなものなのでしょう。
先のお施主様にその話を伝えたところ
根が着くまでの難しい期間を
育ててくださると申し出てくださり
その言葉に甘えて
半年ほど里子に出していたバラを
先日受け取りに行ってきたところです。
元気に若葉を出す二鉢。
同じバラでも
環境や土によって
花や香りには多少の差異があると思いますし
咲いてみないと探していたバラかどうかは判りません。
ぴたりと一致するとは限りませんが
それもバラの奥深い魅力のひとつでしょうか。
数百年欧州で、そして日本で
人々から愛され続けてきたバラ。
咲くまでのあとほんの少しの間
あれこれと想像をふくらませて楽しみたいと思います。
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