« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »
今、安西くんが担当している
君津の測量現場近くに郡ダムがあります。
むかしバスを釣りに何度か来た事がありますが
久しぶりに立ち寄ってみると
とても水面が小さく感じられました。
もっと大きかった記憶があるのですが。
自分が大きくなったからなのか
視野が広くなったからなのか
感情が乏しくなったからなのか。
なんだか寂しいな。
むかしは
Abuのスピニングを付けたロッドをスピナー付けたままで
ジェットバックに入れておいて
野池を見つけると取り出して
5分程キャスティングをしてみたものです。
ちょうどその頃
キムタクメンバーさんたちが
バスバス言い出したので
格好悪くてやめました。
その後はすっかり
渓流に魅せられて
外来魚は良くない
なんて言ってみる
お調子者です。
報道によると
犯罪を犯して他国に拘束されていた自国民二人の解放の為に
元大統領が乗り込んで行って謝罪し
特別に解放してもらったとか。
以前、戦闘状態の続くイラクに単身入国して
誘拐され殺害されてしまった香田証生さんという青年がいました。
その時の世論やマスコミの多くは
「危険なイラクに入国した自分が悪い」
「税金を使って助ける必要などない」
「自己責任だ。放っておけ。」
でした。
私はあの時とても嫌な違和感を感じました。
確かに彼に落ち度はあったでしょう。
彼はイラクからフランスへ帰る旅行者から直接
「イラクはそんなに危険じゃないよ。」
と言われて信じてしまったようでした。
世界を見てみたかった若い彼は
私たちよりもずっとイラクに近いところで
自分の目や足を使って情報を収集し
行動した結果
残念にも判断を誤り誘拐されてしまった。
部屋でおいしいものを食べながら
ニュースを見ている私よりも
彼の方がずっと中東について
詳しかっただろうに。
これから青年が一人殺されるかもしれないという
まさにその時に
「自己責任だ。放っておけ。」でした。
「条件をのんだら味をしめて誘拐が増える」でした。
のむ、のまないじゃなくて
交渉という発想はないのですか。そうですか。
ワンフレーズな誰だったか
「一切要求には応じない」
と即断言してしまったときには
自分の耳を疑い
彼の身を思って涙が止まりませんでした。
ああ
せめてもう少し
濁した言い方をしてくれたら
交渉の余地も生まれるだろうに。
よっぽどの極悪人でない限りは
どんなにおっちょこちょいな人でも
日本人であろうと
ノラ猫であろうと
命が助けられるのであれば助けてあげたい。
彼は元気で無鉄砲な
ごく普通の
愛すべき若者なんじゃないだろうか。
でも、そんなのんきでアホな事を言っているひとは
私の周りにはいませんでした。
マスコミの報道を見る限り
世論も大多数は一致しているようでした。
憶えています。
そんな世論を察してか
数日後には殺されてしまうかもしれない愛する息子について
「政府や皆様に迷惑をかけて申し訳ない。」
と謝っていた両親や兄がいたこと。
「なんとかして兄を助けて欲しい。」
と言えなかった妹がいたこと。
生まれてからずっと成長を見守ってきた祖父がいたこと。
「迷惑をかけてごめんなさい。日本に帰りたいです。」
と言った彼の寂しさを。
僕は
したり顔して自己責任だと言う人よりも
たぶん
おっちょこちょいな彼
の方が好きです。